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黒木地区女性部昔ながらの製法でみそ作り続ける

米にこうじ菌を付ける伝統的な製法でみそを作る部員ら
(写真:米にこうじ菌を付ける伝統的な製法でみそを作る部員ら)
JA黒木地区女性部は、昔ながらの伝統的な製法でみそ作りを続けています。同地区では、ほぼすべての工程を手作業でし、米や大豆もすべて自家製か地元産のものを使用。地産地消に貢献するとともに、昔ながらの作り方にこだわり30年以上続けることで、地域に伝わる伝統を守り続けています。

 同地区のみそ作りは、米にこうじ(麹)菌を付けるところから始まります。JA管内の女性部のみそ作り活動の中でも、他地区にない特徴の一つです。「こうじ菌は生きているので、そのときの温度や湿度などで付き具合が大きく変わる」と長年みそ作りに関わっている部員は話しています。

 また、その後米こうじを約2日寝かせる作業は、現在は機械化により、むろ機などで保温するやり方が一般的ですが、同地区では、家庭用の電気カーペットや毛布、布団で米こうじを覆い寝かせます。昔は、一升瓶に熱湯を入れ温めていたこともあるそうです。機械に極力頼らないことで、より米にこうじがなじみ、深みのあるみそができるそうです。
昔ながらの手作りで造られるみそ
(写真:昔ながらの手作りで造られるみそ)
毎年1月上旬から2月中旬にかけてみそ作りを行っている同地区。今年は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、回数を分け、1回ごとの参加人数を少なくしながら活動しています。「自分のみそは自分で作る」がモットーの同地区では、これまでは、まとまった人数で作業していたため、工程の一部にしか携われないことがありました。ですが、コロナ禍のなか、少人数で作業することで「すべての工程を体験でき、『自家製みそ作り』への部員たちの意識が高まった」と女性部担当職員は話します。

 また、以前はJA職員が担当していた部員間の日程調整も自分たちで行うなど、コロナ禍を逆手に取った自主的な活動を展開しています。

 今後は、JA職員たちも昔ながらの製法でみそ作りを体験する予定。JAや部員が一体となって地域の食と農を守り続けます。