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八女農高生が高級緑茶「八女伝統本玉露」の手摘みを体験

 福岡県立八女農業高校3年生の生徒たちが、4月22日、八女市黒木町で、高級緑茶「八女伝統本玉露」の手摘みを体験しました。40歳未満の茶生産者で組織する「福岡県茶業青年の会」が、発祥600年の歴史を持つ八女茶の伝統継承を目的として開催し、同校の生産技術科茶業作物専攻の3年生9人が参加しました。  
 体験を受け入れたのは、同町で八女伝統本玉露「きらり31」を栽培している林田和広さん。約5aの園地で、2時間かけて茶の新芽を摘み取りました。生徒たちは慎重に新芽を選別し、1芯2葉で折り摘みを行いました。
 今回茶摘みに参加した生徒からは「授業で機械摘みの経験があったが、手作業での摘採は時間と手間がかかって大変」「実際に体験することで、お茶を大切に飲もうという意識が芽生えた」と話しました。
「八女伝統本玉露」は化学繊維を使わずに、稲わらなどの天然素材の棚被覆を行います。遮光率を細かく調整ができるためうま味成分がより多く含まれ、同時に濃い葉色になります。そして手摘みで柔らかい新芽のみを選別することでまろやかでコクのあるお茶に仕上がります。その品質の高さから平成27年に茶として初めてGI(地理的表示保護制度)に登録されました。
林田さんは「高齢化に伴い茶の生産者が年々減少傾向にあることもあり、今日の取り組みを通じて600年の伝統継承のいい機会になってほしい」と期待を込めました。