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筑後市の法人「百世」がビーツ播種で地域の担い手確保へ

新たな生産品目として期待されるビーツの播種作業
(写真:新たな生産品目として期待されるビーツの播種作業)
筑後市の農事組合法人「百世」は、令和2年から試験的に、ビーツの生産に取り組んでいます。国産が少なく、一般的に認知度の少ない野菜品目の栽培に取り組むことで、法人の新たな担い手の確保や、経営安定を図ります。八女普及指導センター・JAふくおか八女・JA全農ふくれんが協力して、栽培指導や販売を担います。

 赤など鮮やかな色が特徴の野菜ビーツは、カリウムやビタミンBなどが豊富に含まれ、若さを保つ「抗酸化フード」として若年層の女性を中心に人気が高いです。特有の柔らかな食感と優しい甘みで、サラダやスープなどさまざまな料理に彩りを添えます。

 作付け1年目の昨年は、収量は少なかったですが、品質は良好で、JA農産物直売所「よらん野」などで販売し消費者からも味が良いと好評だったことから、栽培面積を増やし今年も作付けを始めました。

 9月1日と7日には、筑後市の同法人の31aの畑で、全3品種の種を播種しました。11月~12月にかけて収穫し、約3tの出荷量を見込みます。直販や生協などを中心に出荷・販売し、段階的な販路拡大を目指します。

 播種当日には、JA園芸指導課の担当職員が付き添い、雑草の除去や防除、間引きなど今後の栽培管理について指導しました。担当職員は「ビーツの栽培データが少ないので、今後の生育状況をこまめに確認しながら1から勉強していきたい」と話していました。

 同法人には、現在46人の組合員で構成。川口英夫組合長は「JAや地域の法人などと協力しながら、筑後市がビーツの産地となれるよう、今後も尽力していきたい」と話していました。