福岡県産ミカンを初めてアメリカ本土へ輸出2018.02.01
JAかんきつ部会は1月7日、アメリカ合衆国(以下:米国)本土へ向けミカン(品種=青島温州)約2.6tを初めて輸出しました。
平成28年7月の日米間の協議で、日米は九州からの温州ミカン輸出について、ミカンバエを対象とした検疫措置を含む輸出検疫条件に合意し、福岡、佐賀、長崎、熊本の4県から輸出が可能となりました。それまでは、日本で発生するミカンバエの侵入を防ぐため、温州ミカンの輸入を本州と四国産に限定。九州の一部で県でミカンバエの発生が確認されているとして九州産は禁止されていました。
同部会は、26年からタイ王国への輸出に向けて行っているミカンバエのモニタリング調査で無発生を確認しており、当JA管内のミカンは、米国が求める条件をクリアしているとして、28年12月に対米輸出のみかん園地、選果場として登録。29年1月には米国のハワイ州へミカン約220kgを九州で初めて輸出しています。
輸出したのは「青島温州」でサイズは3Lサイズ直径8cm以上とビックサイズ。冬場の青島は大玉もおいしく食味が良いのが特長です。アメリカでは、種がなく手で簡単に皮がむける温州ミカンは、テレビを見ながら簡単にむいて食べられると「TVオレンジ」という愛称で親しまれています。
松崎智明部会長は「昨年1月のハワイへの輸出、今回の米国本土への輸出を成功させ、米国という新たなマーケットを開拓したい。運送費用や検疫などを考慮すると採算性は厳しい面もあるが、輸出条件などが改善されていけば輸出も拡大していけるのではないかと思う」と話していました。